紅の豚
人気ランキング : 3,903位 定価 : ¥ 2,548 販売元 : 徳間ジャパンコミュニケーションズ 発売日 : 1997-05-21 発送可能時期 : 通常24時間以内に発送 価格 : ¥ 2,421
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カッコイイとは、こういうことさ。 |
傑作揃いのジブリサントラの中でも、一番好きな盤です。とにかくカッコイイ。
明暗ともに取りそろえた楽曲は、いつ、どんな時に聞いてもしっくりくる素晴らしさです。お洒落な曲、コミカルな曲、静かだけれど聞き入ってしまう強さをもった曲など、主人公ポルコその人(豚?)のように、さまざまな面を持っています。
一つ一つの曲が、独立しても問題ないくらいの出来なのに、サントラとしてのまとまりも持ち合わせているという、久石さんの力量も窺えます。
勧めた友人の誰からも、「いいね」という感想を貰えた稀有な一枚です。じっくりと、味わうように聞いてみてください。
小品ながら秀作を多くそろえたサウンドトラック |
風の谷のナウシカ以来、宮崎駿監督と久石譲さんがタッグを組んだ5作目のサウンドトラックになります。
前回の「魔女の宅急便」のときに、それぞれの曲のクォリティの高さといい、全体のバランスのよさ、構成の素晴らしさといい、アルバムとしての高い完成度を見ましたが、今回の作品では、従来に比べて曲数が多めのため、単なるBGM集になっていないか、少し不安を感じてしまうところ。けれども、映画本編と見事にシンクロした音楽は、見事な仕上がりになっています。
もちろん、その分、サントラ単体で楽しむファンには、いささか冗長な感じがしてしまい、そこが残念ではありますが、どこかノスタルジックな心地よい旋律が満足感を十分もたらしてくれるに違いありません。たとえば、「5. セピア色の写真」「15. アドリアの海へ」は、小品ながら久石さんらしい秀作。特に「16. 遠き時代を求めて」は、前半から後半に移る瞬間のものすごく澄んだ旋律がとても印象的。映画本編では、ホテル・アドリアーノの上空に戻ってきたポルコを見て、ジーナが遠く青い日々を思い起こす場面に使われていました。
一方で、天空の城ラピュタの「愉快なけんか」を思わせる「17. 荒野の一目惚れ」のような楽しい曲や、「19. 失われた魂 -LOST SPILIT-」のような不思議な曲もあり、加藤登紀子さんによる名曲「23. 時には昔の話を」にいたるまで、決して聴いているものを飽きさせない、充実したアルバムになっています。
ちなみに、「23. 時には昔の話を」の編曲を菅野よう子さんが手がけているところが、サウンドトラック好きには何とも興味深いお話です。
近しい存在 |
「紅の豚」には独特の世界観があると思います。他のジブリ作品にはない、時代背
景というか、イデオロギーというか。
その点、多角的な視野を持っている宮崎監督はすばらしいと思いますが、それに劣
らず久石さんもすばらしい。
従来のジブリ作品には完全にマッチしていた音楽ですが、このように監督がかなり
異質な価値観を持ちこんだことによって、ミュージシャンがその世界の見方について
いけなくなるという事態が生じることが予想できたのです。
しかし、久石さんは宮崎さんの言わんとする価値観を理解なされている。そればか
りか、それを表現できているわけです。
きっとアーティストとして宮崎駿と久石譲は近しい存在なんでしょう。
聴いていて飽きません |
それぞれが違った雰囲気の曲で、聴いていて全然飽きません。映画を見てから聴くと、映像がありありと浮かんできます。飛行艇のスピード感、飛行艇を作る工場の娘達、町の風景。。。サウンドの美しさはすばらしく、さすが久石 譲さん作曲です。