小説 天空の城ラピュタ〈後篇〉
読んでみて |
映画では、理解できなかった所が
理解できました。
映画と違って、頭の中で描けるのは、一味違っていい体験ですね。
ジブリファンの私にとっては、とても有益な一冊でした。
すべての矛盾を引き受けた島の物語 |
この小説は、映画「天空の城ラピュタ」を小説にしたものだが、映画にない部分を含んでいる。映画は私たちに直感的に印象を与えるのに対し、小説は私たちに客観的に情景・背景を映し出している。その為、話のより詳しい部分・登場人物の胸のうちなどが明らかにされる。よって映画を見たので話の大筋をご存知の方にもお勧めしたい。
ラピュタは誰の中にでもある明と暗あるいはすべての矛盾を持ち合わせ、それらを象徴している。そして、小説では二人の若者が奇跡的にもラピュタの悪の部分を切り捨て、自分の未来を確立していく。それは空想の冒険物語であって誰の中にもあるきわめて身近な物語でもあるのだ。小説自体は短いのだが、その何十倍、何百倍と得られるものがある。
尚本書は後編であり、前編を!んだ後お読みになられることを強くお勧めする。