未来少年コナン 5
驚き |
作品の面白さは言うに及ばず、とにかくDVD黎明期に発売されたこの作品のDVDBOXとの段違いの画質の良さに全巻買いなおしました。BOXを購入されている方も是非一度見てみて下さい。驚きますよ。
のどかな村と戦いの始まり |
ラナの生まれ故郷、ハイハーバーで暮らすコナンとジムシー。
2人は力を合わせて木の上に小屋を作ります。
そこでコナンはラナに言います。
「戦いが終わったら、のこされ島へ帰る。その時、ラナも一緒に
来て欲しいんだ。」
実質上のプロポーズです。
みごとな宮崎監督のストーリー構成です。
平和なハイ・ハーバーにも、再びラナを捉えようと、インダストリアの
モンスリーが兵士を従えてやってきます。
一旦は占領されるハイ・ハーバー。
しかし、コナンは「爆弾おじさん」と一緒に軍艦にのりこんで
船を沈めてしまいます。
それでもなお、占領をやめないモンスリーに、大津波が来ることを
伝え、だんだんモンスリーと信頼のきずなを結んでいきます。
人を一人も殺さずに、インダス!トリアの兵士を味方にしてしまう
コナン。
見ていてとても爽快です。
「名作」のDVD化素晴らしいです |
TV放送の際は確か小学校3年生でした。
リアルタイムで体験した私としては、非常に嬉しく思います。
壮大なスケール、勧善懲悪の様でありながら、見終わった後に何か考えさせられる深いテーマ性、日本が世界に誇れる名作だと思います。
嵐の前 |
ラナの出身地、ハイハーバーで暮らすコナンたち。
どこにでもいそうなアウトロー系の敵との戦いと、コナン・ジムシーとの隠れ家的な小屋。
子供の頃にロビンソンクルーソーごっこをしていた人ならあこがれてしまうような世界。
そこに不穏な影が忍び寄ります。
ハイハーバーも単なる桃源郷ではなく、他の世界に影響を与え、また、他の世界からの影響から
逃れることができないということを教えてくれます。
それまでののどかな生活から一つ一つのイベントを重ねて、世界観としてのじわりじわりとした不安感を
積み重ねる演出には脱帽です。
宮崎駿の冒険活劇、第5段。おすすめです。
『未来少年コナン』の基礎知識 その5 |
第16話では、コナンが、ラナに、ある決意を告げる。
ハイハーバーで、人間が助け合って暮らす社会を見たことで、コナンに生まれた決意。それは宮崎駿の理想でもあるのだろう。
これ以降、ハイハーバーは戦争に巻き込まれてゆくのだが、その中で見せるコナンとラナの心のつながり、その強さと気高さは、まことに納得のゆくものとして感じられる。そうなるように演出されているのだから当然だ、と言ってしまえばオシマイなのだが(笑)、しかしその演出力のたぐいまれなパワーには、誰しもが感嘆することと思う。
ところで、この巻で大暴れするオーロを演じているのは、石丸博也。『マジンガーZ』の主人公・兜甲児の声でおなじみだろう。その妹で、ジムシーに思いを寄せるテラを演じるのは、!つ!かせのりこ。『できるかな』のナレーションの声といえば、どなたも「ああ!」とうなずかれるのではないだろうか。