光と闇 小倉宏昌画集
アニメ界のレンブラント、ベラスケス、あるいはカラーの水墨画の世界。 |
公開中の『イノセンス』を筆頭に、主要な代表作の美術背景画が紹介されています。中でも『王立宇宙軍』の背景描写は素晴らしいの一言です。レンブラントの色彩、ベラスケスのタッチ、モノクロでない水墨画の雰囲気で描かれている著者の作風は、押井守のインタビューにもあるように、アニメのデジタル化を是としない「絵描き」の姿勢とエキスが、体言されているようでした。キャラクターとドラマに注目されがちなアニメにおいて、美術背景が、いかに重要で単なる書割ではないものを感じさせます。あと、アニメーションの背景美術の描き方は、塗り重ねられる過程は浮世絵のようで見事でした。
タイトルがグー |
知っている作品と知らない作品の、
綺麗な背景がたくさん載っていて良かったのですが、
もっと見たかった気もします。
美術もただ描けばいいというものではなく、
緻密に計算して作っているものだということがわかりました。
簡単な描き方講座もありましたので、試してみたいです。