アルプスの少女ハイジ(13)
5歳の少女ハイジは、アルプスの山に住む祖父、アルムおんじに預けられる。偏屈な頑固者で知られていたおんじだが、ハイジには心を許し、ハイジは大自然の中でのびのびと生活する。しかし8歳になる頃、おばのデーテによって無理やりフランクフルトのゼーゼマン屋敷にやられることに。そこで足の悪い少女クララと友達になるハイジだが、アルプスの山へ戻りたい気持ちは抑えられず…。
ヨハンナ・スピリの原作をアニメ化した、1974年の放送作品。高畑勲が演出を務め、宮崎駿も画面設定としてクレジットされている。ハイジが長いブランコをこぐオープニングや、わらのベッドにふんわりとシーツを敷くシーン、やぎの乳やとろけたチーズがおいしそうだったことなどが、強く印象に残っている人も多いだろう。現在ではほとんど伝説と化している傑作である。
いわゆる「名作アニメ」の代表格である本作だが、「日本アニメーション」ブランドの「世界名作劇場」は翌年の「フランダースの犬」から。とは言え、無邪気な主人公、それに影響を受けて変わっていく周囲の人々、かわいらしい動物や豊かな自然、やがて来るつらい生活、結ばれる友情、努力の成就…と、後の「名作」シリーズの基本的要素がすべて入っており、いわば「名作」シリーズのスタンダード的な作品。綿密な取材に裏打ちされた脚本や作画、演出もまことに見事で、TVアニメ黎明期ならではの職人芸、ここに極まれりといった印象だ。最初にして最高の「名作」シリーズと言ってもいいかもしれない。(安川正吾)
一緒に泣きましょう |
大人になっても、何度見ても泣けるシーン万歳。
泣きたくなったら、あのシーンをもう一度!
あなどれない。 |
このドラマの素晴らしいところは、登場人物がどんなものでも一から造る!というシーンが沢山出てくるところです。そういう部分からも、なぜアルムの山があれほどかけがえのないものなのか、見てる側を素直に納得させる何かがあると思います。ものの溢れた現代に育つ子供には是非見せたい、と思う方も多いのでは。この前、某BSチャンネルで一挙放送!ってのをやってました。毎日テレビにかじり付いていた私の側で、今年66になる父が「これはただのマンガじゃあない!」とすっかりハマっており、番組情報誌の片隅にあったハイジを大切そうに切り取っているほどです。ハイジに世代は関係ないですね〜。
ハイジ最高! |
花畑を飛び跳ねるハイジのようになりたい・・・そんなクララの思いとどうしてもいっしょに歩けるようになりたいハイジの気持ちがこの物語の最後を感動で飾ります。今45歳だけど18歳の時にみて涙したこと忘れません。大好きハイジ、ペーター、おじいさん、そしてヨーゼフ。